日本ダスト株式会社
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水銀含有塗料とは、過去に、特定の機能を持たせる目的で水銀化合物を配合した塗料のことです。代表的なものとして、海中で船底が腐食したり、海藻や貝類が付着したりするのを防ぐための「船底塗料」や、特定の温度で色が変わる示温顔料を含んだ「示温塗料」などがありました。
しかし、「水俣に関する水俣条約」の採択など、地球規模での水銀汚染防止の動きが強まる中、水銀の毒性が大きな問題となりました。塗膜が剥がれ落ちて環境中に放出されることや、解体・改修時の粉じんを吸い込むことによる人体への健康被害が懸念されます。
日本国内では、業界の自主規制などにより、昭和50年代初期までには水銀化合物の使用は自粛または禁止されており、現在製造・流通している塗料には使用されていません。しかし、古い船舶や設備、海外から輸入された機械などには、過去に使用された塗膜が残存している可能性がゼロではありません。
過去に水銀含有塗料が塗られた構造物などから発生した廃棄物(塗膜くずなど)は、『廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)』に基づき、厳格な管理が求められます。
廃棄物の分類まず、発生した廃棄物がどの分類に該当するかを特定します。・水銀使用製品産業廃棄物: 塗料の缶など、製品そのものが廃棄物になったものです。・水銀含有ばいじん等: 塗膜くずなどが該当し、水銀の含有量によってこの分類になる可能性があります。・水銀汚染物: 上記以外の、水銀に汚染された木くずやコンクリートくずなどです。
特別管理産業廃棄物への該非廃棄物処理法では、水銀そのものである「廃水銀等」と、そこから水銀が一定基準を超えて溶け出す「水銀汚染物」を『特別管理産業廃棄物』に指定しています。発生した塗膜くずがこの基準に該当する場合、収集運搬・処分には特別管理産業廃棄物処理業の許可を持つ業者への委託が必須となります。
飛散・流出防止措置保管や運搬にあたっては、他の廃棄物と混合しないように仕切りを設ける、容器に入れて密閉する、シートで覆うなど、水銀が飛散・流出しないための措置が義務付けられています。
処理の委託と情報提供処理を委託する際は、許可を持つ処理業者と契約することはもちろん、契約書やマニフェスト(産業廃棄物管理票)に「水銀使用製品産業廃棄物」や「水銀含有ばいじん等」が含まれる旨を明記し、正確な情報を提供しなければなりません。
運搬・最終処分専門の処理施設へ運搬後、水銀を回収する「リサイクル」や、安全な形で埋め立てる「埋立処分」、コンクリートで固める「固型化」などの方法で適正に処理されます。
過去に水銀含有塗料が使用されていた可能性があるのは、以下のようなものです。
船舶の船底: 海洋生物の付着を防ぐための防汚塗料として、酸化水銀などが使用されていました。一部の工業製品・設備: 特定の温度で色が変わることを利用した、温度管理用の示温塗料。古い建材や輸入製品: 国内で規制される以前の建材や、海外から輸入された古い機械・設備。伝統的な建造物や工芸品: 神社の鳥居などに使われる「朱色」の顔料(辰砂)や、漆器などに、ごく微量の水銀化合物が使用されている場合があります。
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