廃酸 INDUSTRIAL ITEMS

廃酸

2026.01.23

廃酸について

産業廃棄物における「廃酸」とは、事業活動に伴って生じた酸性の廃液の総称であり、廃プラスチック類などと同様に、排出する業種が限定されず、あらゆる事業所から排出されるものが対象となります。具体的には、化学工場やメッキ工場、半導体製造プロセスで使用された廃硫酸、廃塩酸、廃硝酸などの無機酸に加え、食品工場や醸造所から出る廃酢酸などの有機酸もこれに含まれます。

廃酸の管理において最も重要となる基準は、その腐食性の強さを示すpH値です。水素イオン濃度指数(pH)が2.0以下の著しく酸性が強いものは、人体や保管設備に甚大な被害を与える恐れがあるため、「特別管理産業廃棄物(腐食性廃酸)」に指定されています。これらは通常の産業廃棄物とは区別し、耐酸性の容器を使用するなど、漏洩防止を徹底した厳格な管理が義務付けられています。

処分方法としては、対となる「廃アルカリ」や中和剤を用いて無害化する中和処理が一般的です。この過程で化学反応によって生じた沈殿物は、改めて「汚泥」として脱水・処分されます。また、金属表面処理などで使用された廃酸には金属成分が溶け出していることも多く、これらから金属資源を回収したり、不純物を除去して再び工業用酸として再生利用したりする高度なリサイクルも行われています。保管時には、成分の異なる薬剤(特にシアン系など)と混ざることで有毒ガスが発生する重大なリスクもあるため、内容物の正確な把握と分離保管が不可欠です。

 
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