塗装料(液状・固形) INDUSTRIAL WASTE

塗装料(液状・固形)

塗装料(液状・固形)》とは

廃棄物処理の実務において、廃塗料(ペンキ)は原則として「液状か、完全に固化しているか」によって廃棄物の品目区分(法的分類)と処理単価が変わる場合があります。しかし、安全かつ適法な処理を行うためには、表面的な状態のみによる安易な判断は厳に慎む必要があります。

明らかな「液状(流動性があるもの)」は、溶剤や樹脂を含有しているため、主に「廃油」または「廃油と汚泥の混合物」として取り扱われます。特に引火点が70℃未満の溶剤系塗料は「特別管理産業廃棄物(引火性廃油)」に指定され、発火・爆発の危険性が高いため、厳格な管理のもと適切なコストをかけた焼却処理が必須です。

一方で、実務上最もリスクが潜んでいるのが「固形(固まったように見えるもの)」です。法制度上、溶剤が完全に揮発し、芯まで完全に硬化して物理的に割れる状態であれば単なる「廃プラスチック類」となり、比較的安価な処理が可能です。しかし実際の廃塗料は、表面が固まっていても容器の内部や底部に未硬化の溶剤が残っているケースが非常に多く見受けられます。

これを完全に固化したと誤認し「廃プラスチック類」として破砕処理等に回してしまうと、内部の揮発性溶剤による重大な施設火災を引き起こすだけでなく、実際の性状と異なるマニフェストの虚偽記載(委託基準違反)に問われます。そのため、芯まで完全に固化した証明が難しい廃塗料については、安全確実な「廃油(または混合物)」をベースとし、焼却処理を前提として取り扱うことが、排出事業者様と処理業者の双方を守るコンプライアンス遵守の最適解となります。

塗装料(液状・固形)》の処理方法

「液状(固まってないもの)」は、粘度が高く焼却炉への噴霧が困難であるため、一斗缶やペール缶といった容器ごと固定床炉で直接焼却するか、容器から取り出してから安全に焼却処理されます。また、窒素パージを施した破砕工程を経て、塗料と破砕された金属片の混合物として焼却する方法もあります。

一方、「固形(固まったもの)」は、一般論としては容器ごと破砕機にかけたり、手作業で金属と可燃物に分離処理できるとされています。しかし、内部に未硬化の溶剤が残ったまま機械破砕を行うと引火・爆発の危険があり、実務上これらの物理的な処理方法は非常に困難です。

そのため、許可業者としてのリスク管理の観点からは、固形に見えるものであっても安易な破砕や分離は行わず、「廃油」として引き受け、容器ごとの「焼却処理」を前提とすることが現場における最適解となります。

具体的な品目

廃塗料およびその関連廃棄物として処理の対象となる代表的な品目は以下の通りです。

・油性塗料(溶剤系塗料) ウレタン塗料、アクリル塗料、ラッカー、エポキシ塗料、フタル酸樹脂塗料など (引火点が70℃未満のものは「特別管理産業廃棄物(引火性廃油)」に該当します)

・水性塗料 アクリルエマルション塗料、水性ウレタン塗料、水性シリコン塗料など

・関連溶剤・添加剤 シンナー(希釈用・洗浄用)、硬化剤、プライマー(下塗り剤)、シーラー、ニス、ステインなど

・塗料残渣(スラッジ・カス) 塗装ブースの水槽底に溜まった沈殿物(泥状)、フィルター等に付着した塗料カスなど (水分や不純物を多く含むため、状態により「汚泥」として扱われる場合があります)

・固化塗料・付着物 一斗缶やペール缶の内部で完全に、または表面のみが硬化した塗料、使用済みのハケやローラー、ウエス、容器に付着して固まった塗料残渣など

処理費の目安

100円~/kg

このようなものが該当します

 
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